リーグ戦最終節ではとんでもないドラマが待っていた。王者神戸製鋼相手に互角以上の戦いを演じたレッドハリケーンズ。最後はあまりにもドラマチックな幕切れだった。NO8杉下暢は小兵ながら、大柄な相手にも果敢にタックルに行く。チームに勇気を与えるプレーヤーだ。
試合が盛り上がったのはこのトライから。前半14分、神鋼ボールのラックをターンオーバーし、右に展開したレッドハリケーンズ。TJが右にフォローするマーシャルとともにディフェンダーを幻惑し、そのままゴールに飛び込んだ。10-7と逆転する。さあ、TJ劇場が始まった。
前半33分、神鋼のラックをまたもターンオーバーし、左へ展開、背後へのゴロパントを、左WTBマピンピ(11)が相手FBより一瞬早くゴールで抑えた。レッドハリケーンズが攻撃のリズムに乗ると、この人の決定力が生きてくる。
岡部に代わって入ったPR西川和眞(17)は、ボールをつなぎ攻撃を継続する。レッドハリケーンズはキックを使わず、できるだけボールをつなぐプレーが多く見られた。西川はディフェンスでもいい働きをしていた。
神鋼のライン攻撃に猛然と襲いかかるレッドハリケーンズのFW陣、HOフランコマレー(2)とPRの杉本 達郎(18)。西川(17)も含めたフロントローが躍動した。FW、BK一体となった迫力あるディフェンスが、試合を盛り上げた。
敵陣へ攻め込み、ペナルティを得ると、迷わずレフリーにPGを告げるTJ。今やすっかりチームのリーダーだ。トライを奪うだけでなく、再三のピンチを救うディフェンス、チャンスを広げるランなど、今日も大車輪の活躍。
右WTB小林正旗(14)のプレーも光った。前半には神鋼のWTB山下のトライを防ぐ好タックルは、この試合にかけるチームの心意気を感じさせた。後半22分にはFBマーシャルとのコンビでトライを演出した。
FBトムマーシャル(15)は、トリッキーな動きで相手ディフェンスを何度もチャンスメイクに絡んだ。後半22分には右オープン攻撃から神鋼ディフェンスを突破し、右WTB小林(14)との連携で見事な逆転トライを奪った。
後半30分神鋼ゴール前で攻め続けるレッドハリケーンズ。神戸も必死のディフェンスでこらえたが、たまらずペナルティ。完全にペースをつかんだレッドハリケーンズ。
ようやくチームに合流したSOのマーティバンクス(22)。PGを得るとこの人の存在が頼もしい。後半から登場し3PGを決めた。特に後半34分のPGはリードを5点差に広げ、神鋼を追い詰めた。
ディフェンディングチャンピオン神戸製鋼を最後まで苦しめ、見ごたえあるゲームを演じてくれたレッドハリケーンズ。力を出し切った晴れ晴れした表情に、スタンドからも惜しみない拍手が送られた。次はプレーオフトーナメントだ、がんばれレッドハリケーンズ!
2021/04/14 カテゴリー:NTTドコモ レッドハリケーンズ, スタジアムへ行こう
by SUMI SUMI NAVI CLOVER STAFF